拍手からの再録。
ありがちな、キスの格言で色々と。


Auf die Hande kust die Achtung, 手なら尊敬。
Freundschaft auf die offne Stirn, 額なら友情。
Auf die Wange Wohlgefallen, 頬なら厚意。
Sel'ge Liebe auf den Mund; 唇なら愛情。
Aufs geschlosne Aug' die Sehnsucht, 瞼なら憧れ。
In die hohle Hand Verlangen, 掌なら懇願。
Arm und Nacken die Begierde, 腕と首なら欲望。
Ubrall sonst die Raserei. それ以外は、狂気の沙汰。

で苗木受けSSS。twitterSSだったので、140字制限です。



どんな時でも前を向いているキミをずっと見てたんだ。
キミがキミらしくあることにボクはずっと希望を貰ってたんだ、なんていったらキミは困ったように多分笑うんだろうな。
勇気をくれてありがとう。
希望をくれてありがとう。
そんなボクの全部の思いを込めて眠るキミの指先に唇でそっと触れた。

【尊敬】



楽しそうに島にいるあの人達と通信している苗木をみて、ちょっとだけもやもやとした。
苗木が悪いわけじゃない。
あの人達が悪いわけじゃない。
…ぷつん、通信がきれたあとに肩を叩いて振り向きざま額にキス。
あ、何がなんだかわかんないって顔してる。
面白いからその顔に免じて許してあげる。

【友情】




「ありがとうございます」と感謝の言葉と共に頬に唇を押し当てた。
真っ赤になって何も言えなくなってしまった彼にそっと人差し指を突きつけて、「お礼です」。
ただの感謝で特別な意味なんてないんですよ、と含ませてにこりと笑った。
(あなたへの気持ちが全部全部これで伝わればいいのに)

【厚意】


眠る彼をみつけた。
最近は仕事に忙殺されてなかなか会うことも儘ならない。
今度はいつまでいられるのかしら。
そんなことを考えながらそっとその小さな肩に近くにあったブランケットをかける。
そのついでに唇も奪ってみた。
存外冷えていたそれにどれくらいここにいたのかと小さく溜息が漏れた。

【愛情】




目を閉じさせて瞼に口付けた。
理由なんて自分自身にもわかるわけがない。
困ったように笑う苗木をみて目覚めた時のことを思い出す。
カムクラでなくオレを呼んだ苗木。
理由を聞いた時に困ったように笑った苗木をみて本物の「超高校級の希望」の「希望」たる所以を知った。(多分どっちも同じ事)

【憧憬】



信じたい、といった苗木を止めることができるはずもなく。
溜息をついて、唇を掌に押し付けた。
大きな目を益々大きくさせた苗木に「無茶はするな」と言い捨ててそのまま部屋を後にする。
言っても無理をするのだから少しでもそれが減ればいい。
面倒事が増えるからだと誰宛でもない言い訳を呟いた。

【懇願】



その右腕に口付ける。
「希望」の右腕──絶望を断罪した右腕が欲しい。
右腕だけじゃない。どんな時も輝きを失わない瞳、絶望を追い詰めたその言葉、皆を希望へ導く全て──「超高校級の希望」苗木誠が欲しい。
そのためにどんな不運が降りかかろうとその存在が自分の物になるのならいいと思った。

【欲望】




夜時間。
眠る苗木の部屋にそっと足を踏み入れた。
熱で苦しみに歪んだ顔に笑いそうになるのを堪える。
幼い顔、小さな体。
普通すぎる普通の少年。
彼がここまで自分を追い詰めることになるなんて想像もしてなかった(嘘)。
汗で少しだけ濡れた髪にキスをして、大きくナイフをふりかぶった。

【狂気の沙汰】


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