+*中問答+





或声 ホンットにセンパイの幸運って絶望的!毎日がハードモード、いやデスモード?上がって下がって上がって下がって右に曲がって左に曲がって上上下下左右左右、人生飽きなさそーですねー!そんな人生羨ましすぎて妬ましすぎて超絶望…っ!
僕 確かにボクの幸運はクソみたいなものだけど、****の絶望よりは遥かにマシだと思うよ。
或声 …わかってるくせに。お前がどんなに希望を望んでもお前自身は希望にはなれない。だからまた一緒に絶望におちよう。希望なんてありもしない幻想いつまで抱いてるんだ。
僕 僕は一度も協力したことはない。
或声 だけどアンタは間違いなく絶望だったんだよ。
僕 僕は希望を愛している。****の絶望も全ては希望のためのものだったんだ。だからこそ、僕は絶望の傍に身をおいた。そうすればきっと絶対的な希望が絶望を撃ち砕く様をみることができると思ったから!そしてそれは間違ってはいなかった!希望は絶望に負けない。****のような絶望が何度現れようがその度に希望が生まれるのだから!
或声 お前はどっちを愛してるんだ。希望かそれとも──。
僕 愛?僕は希望を愛しているんだ。だから希望の溢れる彼らを愛している。そして、絶望的な****が憎くてキライでみてるだけで苛々するね。
或声 はぁああ?ソレっておっかしくないっすかー?矛盾っていうやつじゃないっすかー?
僕 同じ事でしょ。どこが矛盾してるの。
或声 あ、あなたはどちらかをえらぶべきなんですぅ……。どうしてですかぁ…希望希望っていってるのにぃ…あなたの左腕は絶望の塊じゃないですかぁ……!ぜ、絶望がいらないっていうのならその腕はあなたのもとにあるべきではないですぅ…。なのになんであなたは絶望の傍にいるんですかぁ…!き、きらいっていうくせにぃ…!ゆるさない…ゆるさない許さない許さない許さない………!
僕 全部希望のためだけど…この腕も、ここにいるのも全部全部絶対的な希望をこの目で見るためだよ。****のような絶対的な絶望が希望に撃ち砕かれる。想像するだけでゾクゾクするね。
或声 でもお前自身は希望じゃねえ。
僕 そうだよ。僕のようなゴミみたいな人間が希望であるはずがない。希望っていうのはもっともっと輝いていて絶対的なものなんだ。でも、僕みたいな人間でも希望がもっと輝くための踏み台にくらいはなれるって思ってもいいじゃない。
或声 もう強がるのはよせ。お前は希望になれない。そのことを卑屈に思ってそう思い込もうとしているだけに見えるぞ。…だがお前自身が信じたくないがためにそう言っているだけだろう。
僕 ああ、そうだね。本当なら自分自身が希望になりたかったのかもしれない。でも無理だって知ったんだ。本当の絶対的な希望を見た以上、僕自身が希望になるなんてそんな恐れ多いこと口に出せるはずがない。
或声 なんっつー図々しいやつ…。やっぱり希望になりたかったんだろ。自分で自分が絶対的な人間になれるって思ったんだろ?
僕 図々しいのかもしれない。でももう身の程はわきまえてるよ。僕にできるのは、希望のために踏み台になることだけだ。
或声 笑止。貴様如きが踏み台になったとて****の悪の業火を消すことなど出来ないと知れ。それとも貴様はそれ程に力を持つというのか。
僕 力があるのは僕じゃない。
或声 はあ?じゃあなんだ?オマエのいう希望ってそんなに強いのか??
僕 ****の絶望を撃ち砕くことができるほどにはね。たとえ、それより大きな絶望が現れても、またそれより強い希望が生まれるんだから、結局のところ、絶望が希望に勝てるはずがないんだよ!
或声 あなたがいってるのはただの自己弁護にしか過ぎません。そうやって自分自身を守るのは簡単です。
僕 自己弁護は簡単じゃない。もし簡単だっていうのなら、弁護士なんていらないよね。
或声 お主はべらべらと本当によう口がまわるのう。だが、もうお主の言葉をきくものはおらんだろう。
僕 僕の言葉なんて取るに足りないものだよ。絶対的な希望の前ではね。
或声 うっきゃーしびれるっす!でもその希望があらわれるってどうしてわかるんっすか。今回はあらわれた。でも次回もあらわれるって保証はどこにもないっすよ。
僕 僕は僕の幸運を信じている。
或声 そんな絶望紙一重の幸運を?
僕 どんなカスみたいな幸運でも、僕にとっては当たり前のことなんだ。だから絶望のあとにはソレ以上の希望が生まれる。当然だろ。
或声 そう信じないと生きていけなかっただけだろ。お前自身にその幸運は制御できないくせに。
僕 本当、****とはわかりあえないって改めて思ったよ。希望に近いところにいるくせに自分から絶望を選んだ****とロクでもない幸運しかもたない僕なんかじゃあ最初からいるところが違うんだって。
或声 だけど結局は同じ所にいる。
僕 それが希望のためなら僕は絶望の傍にいることだって平気だよ。
或声 じゃあどうして希望が現れたのにあそこにはいかないの?
僕 どうして?おかしなことをきくね。僕のような人間が近づいていいわけがないじゃないか。僕は希望が輝くさまを見られればいい。できれば近くで見たいけれど、僕の幸運に巻き込んでいいはずがないからね。できる限り近く、できる限り遠くそういう位置にいたいっていうだけだよ。
或声 それが結局は絶望の仲間として一括りにされていると知っているのか。
僕 心外だよね。僕は僕を絶望だと思ったことはない。
或声 お前自身がそう思わなくてもお前の愛する希望はどう思うだろうな。
僕 僕は単なる幸運でしかない。だから、もし絶望だと思われる不幸があるならば、そのあとにはそれ以上の幸運が来るんだろう。
或声 あなたのそれは幸運じゃなくて不運ではないのですか。その不運の後に偶々起こった事象を無理矢理幸運と思い込もうとしてるだけの。
僕 僕が幸運と思えば幸運だ。だからほら、結局、****の絶望は希望によって撃ち砕かれた。
或声 いつか貴様のその力に対する傲慢さが貴様自身を滅すだろう。
僕 そうだね、ずっと思ってたけど僕は多分普通の死に方はしないんじゃない?
或声 貴様…死を恐れぬというのか…!!
僕 死ぬのは怖いよ。だけど、死ぬことが人生最大の不幸としたら、それに対する幸運って?僕が死んだ後に訪れる幸運なんて、僕の愛する希望のための踏み台になることしかないじゃないか!そう考えると、寧ろ意味のある死が約束付けられているってことだろう!
或声 じゃ、じゃあなんであなたはしなないんですかぁ…。まだあなたにとって絶対的な希望が現れるっていうんですかぁ…?
僕 そうだね。多分そうなんじゃない。だって、まだ僕はここにいる。
或声 死ねばいいのに。
僕 うん、僕もそう思うよ。
或声 アンタ狂ってる。
僕 僕が?狂ってる?何をいってるのかな。****みたいな絶望のための絶望じゃない。僕からすれば****のほうが狂ってるよ!どうせ希望に負けるってわかってるのに!
或声 凡人が。
僕 そう、僕は凡人だ。****のような才能も何も持たない、ゴミみたいな人間だ。それがなに。
或声 かわいそうなひと。
僕 かわいそう?憐れんでくれるんだね。ありがとう。でも絶望的な****から憐れまれても特になんとも思わない。ゴミみたいな人間だってのは僕自身が一番わかってるんだ。今更言われなくてもね。
或声 お主は単なるエゴイストだ。
僕 僕はエゴイストじゃない。希望のためならいつ死んでもいいし、その覚悟はできてるよ。
或声 お前はお前のしたことをどこまでも肯定するつもりだな。
僕 そうだとすれば、何も****と問答なんてしない。
或声 じゃあ否定するのか。
僕 僕はただまってるだけだよ。自分の幸運を、いつか来る希望を!
或声 じゃあお前の責任は?
僕 責任?希望のための絶望だったんだから、僕だけの責任じゃないよね。
或声 あーあ!ほんっとうにクズみたいな奴!
僕 そうだね、僕はクズみたいな人間だ。
或声 センパイは本当に苦しんでくるしんで精一杯生きてるんだよねぇ。不幸が起きたらきっと同じだけの幸運が訪れるってそんなことを考えながら!でも残念!それがただの思いこみって奴じゃないって誰が言えるんでしょーかっ!うぷぷぷぷぷ、かわいそう、かわいそうです。でも私様は優しくて可愛くてとてもとても慈悲深いのでそれだけは認めてやつても善いかなぁ。不幸が起きたら幸運が起きる!これこそ超高校級の幸運!素敵!きゃっはー!
僕 ****に認められなくても、そういうことになってるんだ。
或声 あー、そうですか。そうですね。だったらセンパイは超高校級の幸運で間違いないですーう。はいおめでとー。
僕 僕の幸運は僕のものだ。
或声 お前はいつも、お前自身が絶望じゃないと思っていただろう。
僕 だって、僕は僕自身を絶望だと思ったことは一度もない。
或声 お前はきっと絶望の中、苦しみながら死んでいくんだ。
僕 だけど、それが新たな希望を生み出すって決まってるんだ。その苦しみすら幸運への礎だよ。
或声 …じゃあ、勝手に苦しめばいい。俺はここでお前と別れる。
僕 ──待って。ねえ、最後に聞きたいんだ。ずっとここで話をしていた君は…姿の見えない君は誰だったんだ。
或声 ────────────────

       

或声 あなたは彼が好きなんでしょ。
僕 …ああ、そうだね。僕はあのこのことが好きだよ。でも、多分君が考えているようなものじゃない。
或声 嘘。
僕 嘘じゃない。僕なんかがあのこを思うなんて恐れ多い。あのこに愛されたいなんて烏滸がましい。
或声 あなたが彼を好きだと思うことは悪いことじゃないわ。好きな人に愛されたいと思うのも当然のことでしょう。
僕 あのこは希望だ。僕の、皆の希望だ。僕の好意をあのこはきっと拒まない。その結果、あのこやそのまわりの人が不幸になるにきまってる。
或声 だけど、まだ誰も傷ついてないわ。
僕 そうかもしれない、でもこれからはわからない。
或声 彼はあなたと同じ幸運で希望。あなたの不幸に傷つけられるほど弱くはないと思うわ。
僕 僕は愛されたいなんて思っていない。ただ傍にいれればそれでいい。あのこが希望に満ち溢れ、幸せにすごしているのをみるだけでいいんだ。
或声 やっぱりあなたは彼を好きなんでしょう。
僕 あのこは僕の愛する希望だからね。
或声 でも同じ希望でも彼を好きなわけじゃないでしょう。
僕 …僕は彼の希望を希望だと認めない。創りだされた希望なんて、僕の望んだ希望じゃないんだ。
或声 だから、あなたは彼を愛する。彼以上の希望なんていないから。
僕 でも、これから先あのこ以上の希望が現れたら、きっと僕はそっちに夢中になるよ。
或声 本当にそうだと思ってるのかしら。彼以上の希望があらわれるって。
僕 まだわからないよ。僕が生きていることがその証かもしれない。
或声 私にとっての一番の希望は彼よ。彼がいなければ今の私はいないもの。
僕 それは、君にとってのことだろう。
或声 それともあなたはあの人よりもずっと絶望的な存在が現れると思ってるの?
僕 …
或声 超高校生級の絶望。それに対して生まれた超高校級の希望。あなたが望んでいた、焦がれていた希望が何度も何度もそう現れると思ってるの?
僕 …
或声 ねえ、ここまでいえばわかるわね。あなたは何を彼に求めているの。
僕 ──さすが、超高校級の…**というべきか、すばらしいよ。でも本当に、僕があのこに対して抱いているのはそういうのじゃないんだ。
僕 彼以上の希望なんてきっと現れるはずがない。どんな希望が現れたとしても、僕にとっての絶対的な絶望はあの人で絶対的な希望があの子なのだから。
或声 じゃあ、あなたが彼に対して望んでいるものは何?
僕 さあ、…もう、自分でもよくわからない。
或声 じゃあ、探し続ければいいわ。あなたが彼をどういう存在としたいのか。
僕 君も、あの子を好きなんじゃないの?どうして──
或声 …────



或声 キミは何をしてるの?
僕 僕はただ待っているだけだよ。希望が絶望に勝つその時を!僕は信じてるんだ。自分自身の幸運と「超高校級の希望」とよばれた彼をね。絶対的な絶望である彼女に勝つ希望は彼以外に有り得ないよ。
或声 キミは何を信じているの?
僕 どうして?あははははははははは!馬鹿なことをきくね。僕の幸運も、希望が絶望に勝つということも、それはそういうふうにできてるんだよ。それがアタリマエなんだ!
或声 キミは自分の幸運と、希望を信じてたんだね。
僕 勿論。…どうなったって、結局希望が勝つに決まってるんだ。僕はそう信じて死んだ。
或声 キミはずっと落ち着いていたね。…怖くなかったの?
僕 いや、落ち着いてなんかいないよ、怖くはないけどね。だって、僕はこの絶対的な絶望を撃ち破る為の礎になれるかもしれない。そうすれば、僕も超高校級の希望と呼ばれるかもしれない。そうなったら、彼と同じになれる。超高校級の幸運で、超高校級の希望!僕なんかがそう呼ばれたいなんて烏滸がましいけれど、希望を信じて死んだんだから。最期の幸運ぐらい一番望んでいたことがおきてもいいと思うんだ。
或声 …キミは、しあわせ?
僕 幸せだよ。僕の行動がどのような結果を導くにしろ、その先に希望があるとわかってるんだから!その時に現れる希望が輝くため…そのための踏み台になれるのなら、自分の命なんて惜しくないんだ。もともと僕のような絶望的人間が生きていることさえ不相応だったわけだし…。でも絶望のために死んでやるなんて考えられないし、希望の為に死ねるのなら本望だよ!良い死に場所を与えられたんだ。…そして、もうこんなゴミクズみたいな才能に振り回されることもなくなる。ただずっと、希望を夢見ていられる。なんて、なんて──
或声 …楽になりたいの…?
僕 そうだね。楽になりたかったのかもしれない。こんな幸運なんて、いらなかった。ただ平凡で普通の幸せが欲しかっただけなのかもしれないね。
或声 キミはキミとして生きていいんだ。平凡で普通の幸せだって──
僕 僕は僕なりに生きて死んだ。そのことに悔いはないよ。このまま眠り続けたほうが幸せかもしれないね。
或声 もうキミは今までのキミとは違うんだ。新しいキミに生まれ変わるんだよ。その中でいくらでも希望は生まれる。幸せは手にいれられるんだ。
僕 僕はいつでも僕だよ。僕のカスのような幸運だって僕自身なんだ。…だから、幸せを望むなんて分不相応で烏滸がましいって自分が一番良くわかってる。希望を手に入れるってこともね。僕がそうなるためには、どれだけの不運が必要なんだろう。
或声 キミはキミだ。キミの幸運はそんなに卑下されるものじゃない。
僕 いや、僕の幸運は碌でもないものだ。不幸を対価にしてしか訪れない幸運。そんなものがどうして希望に成り得るの?何かを代償としてしか訪れない幸運で幸せになれるっていうの?僕なんかが幸せになれるって、どうして言えるんだ!じゃあどうして僕の両親は死んだ?親戚や友達…皆皆幸運の代償にいなくなった。今までがそうだった。これからもそうに決まってる。それなのにキミは僕が幸せになれるっていうの?どうやって?
或声 でも、キミは生きてる。今から生まれ変われるんだ。どんな代償があっても、キミは生きてる。苦しいことがあるかもしれない。それでも、生きていれば幸せも希望だって生まれる。そしてキミ自身が希望になるんだ。
僕 …キミは、だれ…?いや、僕はキミを知っている。…知ってるんだ。
僕 …僕の、僕にとって、一番愛する希望だ。多分、だれより僕はキミにゆるされたかった。
或声 キミはキミ自身を許してあげて。…自分自身を好きでいてあげて。いらない人間なんていないんだ。キミがそう思えるようになったら、あいにきてほしいな。
僕 …キミにいってもらえると、嬉しいな。幸せすぎて今すぐ死んじゃってもいいかもしれない。ああでも、そうしたらキミにあえないのか…残念。…いらない人間なんていない、か。…そうだね、うん。
或声 …待ってるよ。キミが目覚めるのを。
僕 起きたらキミに会いたいな。…そう望んでもいいかな。
或声 起きた時、キミが起きてよかったって思えるように頑張るから。…またあおうね。


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